糖尿病が原因で起こる目の病気には、さまざまなものがあります。

代表的なものは「糖尿病性白内障」と「糖尿病網膜症」です。

このページでは、糖尿病が原因で起こる目の病気と、糖尿病の方が白内障手術を受ける注意点などについて紹介します。

 

糖尿病が原因で起こる目の病気

ここでは「糖尿病性白内障」と「糖尿病網膜症」について、原因や特徴を紹介します。

 

糖尿病性白内障

一般的には、白内障は加齢によって症状が発生しやすくなる病気です。

しかし糖尿病性白内障の場合には20~30代の若年者であってもかかることがあります。

 

原因

目の病気は、よくカメラの仕組みに例えられます。

「糖尿病性白内障」は水晶体と呼ばれるレンズの部分が濁ってしまって見えにくくなる病気です。

具体的な原因は、まだはっきりとはわかっていません。

 

主に高血糖が続くことにより、糖アルコールが蓄積して水晶体の混濁が起こると考えられています。

また糖化や酸化などの反応が関係しているとも言われています。

 

特徴

水晶体の濁り方によって、さまざまな症状があらわれます。

たとえば目のかすみ、ぼやけなどにより視力が低下したと感じることがあります。

その他「明るい場所なのに見えにくい」、「近視が悪化したように感じる」なども代表的な症状です。

 

糖尿病網膜症

 

原因

糖尿病網膜症」は、カメラでいうとフィルムのような網膜と呼ばれる部分に障害が起こってしまう病気です。

高血糖が続くことにより、毛細血管が傷ついて網膜という神経の膜がうまく働かなくなり、視力の低下が起こります。

 

特徴

糖尿病網膜症は、糖尿病腎症や糖尿病神経症とともに、糖尿病の三大合併症と呼ばれています。

視力障害や中途失明をする代表的な目の病気です。

自覚症状のないままに症状が悪化しやすく、失明のリスクもある病気のため、早期発見・早期治療が大切です。

レンズが濁っていても、フィルムが痛んでいても、カメラとしては正常に機能しなくなるため、きれいな写真が撮影しにくくなります。

 

つまりどちらの病気も治療をせずに放置していると、視力低下や失明のリスクがあるのです。

とくに糖尿病性白内障を放置していると、糖尿病網膜症など他の病気について発見が遅れる可能性もあります。

目のかすみやぼやけなどの違和感に気がついたときには、早めに当院までご相談ください。

 

糖尿病の人は白内障手術ができない?

糖尿病の方が白内障手術を受けるときには、合併症のリスクが高くなります。

糖尿病が重度な場合には、感染症にかかりやすく、傷口が化膿しやすいため手術後の衛生管理にとくに注意しなければなりません。

また一般的な白内障手術に比べると、傷口が治る速度も遅くなります。

 

そのため、手術前には血糖値のコントロールが必要です。 一般的な白内障は加齢によって発症する病気です。

しかし糖尿病の方は、若年者であっても白内障にかかる可能性があります。

 

若年者で糖尿病になったときには症状が悪化しやすく、日常生活に不便を感じやすくなるのです。

当院では、手術前の眼底検査や視力検査などにより、糖尿病の方であっても安全に手術が受けられるように努めています。

 

血糖値がコントロールできていない場合でも、状態により手術できる可能性があるため、いつでもご相談ください。

白内障手術を検討されている方は、「白内障手術のページ」もあわせてご覧ください。

 

白内障の日帰り手術なら、はりの眼科へ

糖尿病が原因で起こる目の病気として代表的なものは「糖尿病性白内障」と「糖尿病網膜症」です。

「糖尿病性白内障」を放置していると、他の目の病気を発見しにくくなるかもしれません。

また「糖尿病網膜症」を放置していると失明のリスクがあるため、早期発見・早期治療が大切です。

目のかすみ、ぼやけなどの変化に気がついたときには、早めに当院までご相談ください。

 

また自覚症状がなくても、糖尿病の方は眼科での定期的な検査をおすすめします。

当院では、白内障の方であっても、血糖値のコントロールが安定しているときには、日帰り手術が可能です。

また単焦点レンズ、多焦点レンズのどちらにも対応しています。目の状態が気になる方は、お気軽にご相談ください。

 

【はりの眼科院長 張野正誉 監修】