白内障手術
当院では日帰り手術を行っていますが、入院を希望される方は関連病院にて張野院長が手術を行い、そのまま入院していただけます。
また、御希望の方には軽い精神安定剤を点滴し、不安感や恐怖心を和らげる方法を併用しながら手術を行う事もできます。
まずは院長にご相談ください。
白内障手術当日の流れ
- 1ご来院
- 指定のお時間に医院にご来院をお願いします(※お車を運転してのご来院はしないでください)。
来院後、手続きを行っていただき、当日のスケジュールを確認します。手術当日、体調不良の方は無理をせずお申し出ください。
- 2.手術前の検査・点眼
- 目薬(散瞳剤)及び抗炎症剤を入れて瞳孔を開きます。
血圧測定などの検査をおこない当日の体調を確認します。
問題がなければ準備の後、手術室へ入ります。
- 3手術開始
- 手術自体は通常10分程度で終了いたします。1角膜(黒目)と強膜(白目)の間に3mm弱の切り口を作成します。 2約15ミクロン程の水晶体の皮を円形にくりぬきます。3超音波装置を用い、水晶体の実の部分を砕いて、吸い取ります。 4残した水晶体の袋の中に、人工レンズを入れ、手術を終了します。 ※消毒等、準備時間を含めて20分程度で退室いただけます。(個人差はございます。)
- 4術後
- 当院にてしばらく安静にしてください。
眼軟膏を点入して透明の保護めがねを装着して帰宅していただきます。
(※翌日の診察まで、眼帯は取らないで下さい。)
術後の説明を受けていただいた上での、ご帰宅となります。
手術後の注意
- 目をこすったり、押さえたり、ぶつけたりしないで下さい。
- 手術当日はなるべく安静にしてください。
- 1~2時間安静にした後、食事は普段と同じように食べていただいて構いません。
- 術後装着した保護めがねは就寝時も着用していただきます。
- 術後の点眼は翌日より指示通り開始して下さい。
- 入浴,洗顔,洗髪は、指示に従って下さい。
- アルコールは1週間は控えめにしてください。
- スポーツは内容により制限がありますのでご相談ください。
費用の目安
白内障の手術費用(自己負担金)
日帰り手術の場合、
1割負担の方 | 片眼 | 約20,000円 |
---|---|---|
2割負担の方 | 片眼 | 約40,000円 |
3割負担の方 | 片眼 | 約60,000円 |
※費用は個人で差があります。上記金額は目安としてお考えください。
詳しくは受付窓口にてお尋ねください。
高額医療制度
一定の金額(自己負担限度額)を超えた部分が払い戻される高額療養費制度があります。
詳細は、区役所または市町村役場の各窓口でご確認ください。
申請の際、領収書が必要となりますので、手術を行う月の領収書は全て保管しておいてください。
テクニス・アイハンス(次世代型単焦点レンズ)について
白内障手術時に使用する眼内レンズのテクニス・アイハンス(TECNIS EYHANCE)は次世代型の単焦点レンズで、単焦点レンズの鮮明度を維持しながら、中間距離もある程度良好な視力を得ることができます。
単焦点レンズよりも、やや見える距離が広いレンズと言えます。
ただし、読書や爪切りなど近いところを見るときは、老眼鏡(近用眼鏡)が必要になることが多いです。
テクニス・アイハンスの特徴
- 単焦点レンズに比較して、中間距離の視力が良好
- 単焦点と同等の高いコントラスト感度
- 単焦点レンズと同じ費用負担
- 近いところは単焦点同様、近用の眼鏡が必要
- 多焦点レンズのような「ハロー」「グレア」という不快な異常光視症がほとんどなく、夜間の運転も支障がない。
単焦点レンズ(黒線)と比較して、TECNIS EYHANCE(灰色)はなだらかなデフォーカスカーブを示し、中間距離の見え方が単焦点よりも良好であることが示されています。
(諸星眼科クリニックのホームページ より図を引用)
遠近両用(多焦点)眼内レンズについて
白内障の手術では、一般的には、近く又は遠くのどちらかにピントが合う単焦点レンズを挿入しますが、この遠近両用レンズは、主に遠く(5m位)と近く(40cm位)の2点にピントが合う2焦点レンズです。最近では、遠く(5m位)、中間(60㎝位)、近く(40㎝位)の3点にピントが合う3焦点レンズもあります。
単焦点眼内レンズとの違い
遠方など、1か所しかピントが合いません。 遠方と近方など2か所にピントが合います
しかし、すべての距離の物体が鮮明に見えるわけではなく、すべての方が、全く眼鏡が要らなくなるわけではありません。普段の生活では、ほとんど眼鏡は必要なくなりますが、新聞の株式欄のような小さな文字を見たり、針仕事をする時などは、眼鏡をかけた方が見やすい場合があります。
手術から1年後、1日の生活の中で眼鏡を使用する方の割合は、単焦点の方は100%なのに対し、多焦点の方は5~10%と言われています。 眼鏡の掛けはずしが面倒な、ゴルフ、野外での仕事(農業、漁業)、ダイバー(潜水士)、理容師・調理師、お化粧をする時などには便利です。
多焦点眼内レンズのデメリット
しかし、以下のような欠点もあります。
- 人工のレンズですので、若い時のように、どこにでもすぐにピントが合うわけではありません。個人差にもよりますが、見え方に慣れるのに1~6か月と時間がかかります。
- 薄暗い時は、手元が見えにくくなることがあります。その時は手元を明るくして下さい。
- 近くでは、約40cmと、やや手元から離れた所にピントが合います。その距離に慣れが必要です。
- 2焦点レンズの場合、中間(50cmから2m)は、やや見えづらくなります。パソコンなどを長時間される時は、眼鏡があった方が楽なこともあります。3焦点レンズは中間も見えます。
- 夜間のハレーション(光がまぶしい、光が飛び散って見える)ことがあります。次第に慣れますが、夜間の運転の機会が多い方は不向きです。
- 多焦点レンズを挿入予定で手術を開始しても、水晶体嚢(眼内レンズを入れる袋)が破れるなど、予期せぬ合併症が起きた場合は、挿入できない可能性があります。その時は、単焦点レンズを挿入し、レンズ代金の差額はお返しします。
令和2年4月より選定療養という名前になりました。
レンズ代金は、レンズの種類によって変わります。どのレンズが適切かご相談の上、院長が選択します。
手術お申込み後、レンズ代金の振り込みをお願いしています。(振込手数料ご本人負担)
また手術当日は、手術代、処方せん代、手術に伴う薬剤費、眼帯代などがかかります。
外部から得られる情報の80%は眼からと言われています。
白内障の手術は、その後の見え方を選択できる一生に一度の機会です。興味のある方、わからない事などは、お気軽に院長にご相談ください。
この説明用紙をご希望の方はコピーを差し上げますので受付にお申し出ください。
同じ日に両眼の白内障手術を受けられることについて
基本的に白内障手術は、帰宅時に支障がないよう片眼ずつ行っており、両眼の視力が悪い時でも、最短1~2週間の間隔を開けています。
しかし、遠方から来られるなど、近隣のホテルなどに宿泊して手術を受けられる場合や、身体の手術や入院などの予定が迫っている場合など、特殊な事情がある時は、両眼を同じ日に行うことも可能です。
その場合、最初に手術した方の目は眼帯をせずに、透明の保護メガネをして帰宅していただきます。手術直後でまだ視力は鮮明には見えませんので、ご家族かご友人と一緒にお帰りいただくことをお勧めしています。
まずは院長にご相談ください。