レーザー治療
レーザー網膜治療
レーザー光線はエネルギーが高く直進する性質がある、単一波長の光です。そのおかげで、目の球を切らずに目の奥の眼底(網膜)の治療ができるようになりました。糖尿病の合併症である網膜症を代表とする、様々な視力を障害する網膜の病気を、失明に至らずにすむようになりました。
当院では、この眼底の病気の専門治療を行っております。目薬の麻酔をして、10~20分程度で終わります。同じ目に数回治療が必要になる場合があります。 対象とした手術を外眼手術といいます。
YAGレーザー治療
白内障手術のあと数年してから、眼内レンズの後ろにある後嚢(こうのう)が濁って、視力の低下や、目のかすみが出てくるのが後発(こうはつ)白内障です。白内障という名前がついていますが、また白内障(水晶体が濁る)が出てくるのではありません。
このレーザー光線で、後嚢に切れ目を入れると濁りが移動しますので、また見え方が良くなります。目薬の麻酔をして、10分程度で終わります。
緑内障のレーザー治療
眼球は内部に水が入っていて、一定の圧が保たれています。この水は「房水(ぼうすい)」と呼ばれ、常に新しい房水が産生され、古い房水は排出されています。ところがこの古い房水の排出路が詰まると、眼の中に房水が貯まり過ぎて「眼圧」(眼の内圧)が高くなってきます。
体質的に視神経乳頭の構造が弱い場合、眼圧の影響を受け視神経自身が弱ると「開放隅角緑内障」を起こします。視野に障害が出るか、今後出て来る可能性が高いです。視野の障害は一旦出てしまうと回復しませんので、障害の進行が遅くなるよう、眼圧をなるべく低い値にすることが望ましいです。
この治療は、排出路である「線維柱帯」という所に特殊な低エネルギーのレーザー光を当て、前房水の排出改善をします。点眼の麻酔を使用し、10~20分で終了します。
眼圧下降剤の点眼の開始時期を遅らせることや、今まで点眼薬数種類使用していた方は、点眼剤の数を減らせることが期待できます。但し、治療を受けた方の7~8割に効果が表れ、100%ではありません。