白内障は、水晶体が白く濁ることで視力が低下する病気です。
「視界がかすむ」、「光をまぶしく感じる」、「暗い場所と明るい場所で見え方が違う」などの症状は、白内障の代表的な症状です。
白内障の手術には入院手術と日帰り手術があります。
手術後数日間の入院が必要な入院手術に比べると、自宅に帰宅できる日帰り手術は利便性がよく患者負担の少ない治療方法です。
ただし、日帰り手術にはいくつかの注意点があります。
ここでは白内障の日帰り手術について、事前に知っておきたい手術後のケアや注意点を紹介します。
白内障の日帰り手術とは
白内障の症状が進行して、視力が低下するなど日常生活に不便さを感じたときには、白内障の手術が検討されます。
白内障の手術では、白く濁った水晶体を手術で取り除き、水晶体の代わりに人工のレンズを挿入します。
手術前には各種検査で目の状態を調べて、お一人おひとりのライフスタイルや希望に合わせたレンズを選べます。
白内障の主な手術方法は、入院手術と日帰り手術です。
入院手術は1泊2日から3泊4日ほどの入院が必要です。
また「重篤な合併症がない方」、「通院が可能な方」、「家族の協力が得られる方」などの条件に当てはまったときには、白内障手術を日帰りで実施できます。
※当院では主に日帰り手術をしていますが、入院手術を希望される方は近隣の病院で当院の院長による入院手術が可能です。
白内障手術後のケア
白内障の日帰り手術後に必要となる代表的なケアを紹介します。
保護メガネ、眼帯を着用する
手術当日は眼軟膏を入れた後にガーゼで目を覆い、その上から眼帯をして保護メガネを装着したまま帰宅します。
このとき装着した保護メガネや眼帯は、就寝時も着用して、翌日の診察までそのままにしてください。
医師の指示通りに点眼する
手術直後には目のかすみや充血、ゴロゴロする、涙が出るなどの症状があらわれるかもしれません。
手術後はこれらの症状をおさえて感染を防ぐための点眼が処方されます。
手術後2~3か月は点眼が必要です。症状がおちついたからといって自己判断で中止せずに医師の指示を守って使用しましょう。
目を触らない
目の状態が気になって触りたくなるかもしれません。
しかし手術後は、患部の細菌感染を防いで傷口が開かないようにするため、こすったり押さえたりといったことは必ず避けましょう。
上記以外にも手術後に気になることがあれば、いつでも当院までご相談ください。
白内障手術後の注意点
白内障の日帰り手術後は、経過観察のために通院が必要です。
日常生活における注意点を守って過ごしましょう。
洗顔
手術後、最低1週間は洗顔を控えてください。
どうしても汚れが気になるときには、おしぼりなどを利用して、気になる部分を拭き取るとよいでしょう。
洗顔時には水や石鹸が目に入らないように、目を強く圧迫しないように注意しましょう。
入浴
シャワーについては、手術翌日から短時間、首から下の部分であれば可能です。
ただし、ご自身のシャンプーの利用については、4日間は控えましょう。
3日目までのシャンプーは、美容院などを利用して目に水が入らないように仰向けのまま洗髪してもらいましょう。
水を使わないシャンプーの利用もオススメです。
運動
軽い運動は、手術後1週間は控えましょう。
また激しい運動をした場合、傷口が開く可能性もあるため、最低1か月は安静にしましょう。
睡眠
就寝中は無意識に手で目を触らないように、保護眼帯か保護メガネを着用してください。
着用の目安は2週間です。
家事
軽作業であれば、手術翌日から可能です。
ただし「重い物を持つ」、「ホコリの多い場所で作業をする」のは控えましょう。
運転
眼帯をつけたままの運転は危険です。
視力の回復には個人差があるため、手術後の運転は、医師の許可が出るまで控えましょう。
見え方に違和感があるとき
手術後は、手術前とは見え方が変わるため、手術前に使っていた眼鏡があわなくなるかもしれません。
手術後の視力は約1か月で安定するため、その時期に眼鏡の作成をオススメしています。
しかし運転免許の更新期間が近い方や、早く眼鏡が欲しい方は、仮の眼鏡を作成することもあります。
白内障の手術後は目に負担がかからないように、注意して日常生活を過ごしましょう。
手術後に気になる症状が続いているときには、お気軽に当院までご相談ください。
白内障の日帰り手術なら、はりの眼科へ
はりの眼科では白内障の日帰り手術が受けられます。
白内障手術の前には、今回紹介した正しいケア方法と注意点を知っておくと安心です。
また当院では日帰り手術をしていますが、入院手術を希望される方は近隣の病院で当院の院長による手術・入院が可能です。
白内障の症状にお悩みの方は、いつでも当院までご相談ください。
(はりの眼科院長 張野正誉 監修)