涙目(なみだめ)
涙目とは?
「涙目」とは、悲しくもないのに涙がこぼれおちる症状です。専門的には流涙(りゅうるい)と言います。
涙は通常、上まぶたの皮膚の下にある涙腺という分泌腺で作られ、まぶたの鼻に近い部分の上下にある涙を吸い込む1mm以下の小さい穴(涙点)から、鼻の骨の中にある涙道を通って口の奥に自然に流れ出ています。
24時間作られては排出され、黒目の上を潤す重要な働きを担っています。
悲しい時など感情的に変化がある時は一気にたくさんの涙が作られ、出て行く量を上回りますので、涙が外にこぼれます。
治療
流涙は、涙道が狭くなったり、どこかで詰まったりすると起こります。まずは点眼などで涙の量を減らし、症状が改善するか判断します。
もし改善しなければ、点眼で麻酔をし、涙点から細い注射針で生理食塩水を入れて、涙道が狭くなっていないかを検査します。
この時に狭い場所がどこにあるか、涙道内視鏡を使用して調べます。もし狭い所があれば、目がしらの鼻の近くに針で麻酔の注射をしてから、ブジーという金属製の細い棒を涙点から入れて広げていきます。
麻酔をしますので、痛みは軽度です。広げただけでは、また狭くなりますので、シリコン性のチューブを数ヶ月留置します。
もしブジーで広げることができなければ、新しい涙道のバイパスを作る手術、涙嚢鼻腔吻合術の適応になります。その時は多くの場合、全身麻酔が必要になりますので、専門の施設を紹介させて頂きます。