2023年10月に東京で開催された第77回日本臨床眼科学会に参加しました。

ここ数年コロナ禍で学会が中止になったり、再開されても参加者が大変少なかったりしたのですが、今回はコロナ禍前に戻ったと思われるような多数の参加者で盛況でした。

特別講演では、神戸アイセンター病院及び株式会社ビジョンケアに所属されている、再生医療で高名な高橋政代先生の講演を拝聴しました。

加齢黄斑変性を発症している患者さん自身のiPS細胞から色素上皮細胞を増殖させ、手術で網膜の奥に移植するという治療方法です。

患者さん複数名の長期に及ぶ治療の結果、視力を向上させるまでには難しかったのですが悪化を食い止めることができ、安全性にも問題はなかったと報告されました。

手術による移植の方法も、シート状から紐状に改良され、より侵襲が少なくなっていることなどが報告されました。

今すぐに一般患者さんの治療に活用することはまだ認められていませんが、将来に期待の持てる治療方法だと思いました。